かんたんなLEDテスターを組む

かんたんなLEDテスターを組むことを考える。

コンセプト

  • 0-20or30mA程度の範囲を試したいが、そこまで正確でなくて良い
  • LEDはたくさん並べたい
  • 手持ちの部品で組める範囲かつ組み立てで苦労したくない
  • できれば適当な電源電圧を許容したい

まあOpAmpを使ったかんたんな定電流回路になるわけだが、30mA程度なら外付けのトランジスタなりFETなり無くてもなんとかなりそうだ。

かんたんな設計

こんな感じ。

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回路図

使用したオペアンプは積んであったNJU7044。CMOSオペアンプである以上、10mV程度の大きめのオフセット電圧がある。今回この10mVというのは今回は1mA分に相当するので、ボリュームを下げきった状態で真っ暗になってほしい都合上、補正を行う。まあ検出抵抗に10mv常に流れてればいい話なので4.7kのプルアップで済ませた(5V/4.8kΩ≒1mA、10Ω/1mA=10mV)。

仮組み

んなわけで仮組みして実験する。

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ボリュームを絞りきった状態。オフセット対策の10mVがちゃんと掛かっている。

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ボリュームをほんのちょっと回した状態、推定1mAほどだが割と視認できる程度に光るLEDたち

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5mA程度、どれも実用レベル。

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10mA程度、もうだいぶ眩しい。

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出力最大、マックスライト!22mAくらいまで行けるらしい。

右のテスターは10Ωの抵抗に掛かっている電圧を図っている。すなわちこれの10分の1が電流量であるので、まあいい感じに動いている事がわかった。念の為オシロで波形も見たが、発振もなし。これを基板に起こせば今回の目標は達成できそうだ。多分そっちは記事にしないけど。

いろいろな電源の許容はどこ行った?

今回採用したNJU7044の動作電圧が2.2V-5.5Vだったため、実質5Vでしか動作しないものが出来上がった。電源を7-12V程度にしたい場合は最悪別途レギュレーターやコンバーターを使うことにしよう。

ところで、LM324なら3-32Vなので、電流制御用の可変電圧部の基準電源さえつけてしまえばだいぶ広い範囲で行けそうだが、5Vで青色LEDを駆動したときに20mAまで上がりきらなかった。フルスイングではないとはいえ行けそうなものだが*1Short Circuit to Groundが15V時に40mAとあるので、内部抵抗的な問題がありそうだ。貧弱な奴め。できることならこちらから在庫を消費したかったし、オフセット電圧も2mV程度なので大した対策もする必要がなかっただけに残念。

追記 : 別解的なもの

人に教えてもらって知ったモジュール。

akizukidenshi.com

直列に並べて昇圧すれば全部に同じ電流が流れるぞ!ちょっと面白い方式だが、電流制御もできる。積み部品の消化とかがなければこっちのほうがいいかもしれない。

*1:Vcc-1.5Vまで出せるので(3.5V-3.1V)/10Ω=40mA