今作っているものに関して抱えている苦悩

今作っているものと言うのは、過去に作ったNi-MHの充電器の改良版?である。 試作というか、一つの完成品は過去にLチカで記事にしているのでぜひ読んでほしい。

elchika.com

で、なぜまた新しく同じものを作っているのかというと、スキルアップ……というよりかは自己満足のために、「製品になりうるレベルの物」を作るという目標を立ててしまったからである。 ここで言う「製品になりうるレベルの物」というのは、使い勝手や性能はもちろん、生産性や安全性、コストに至るまで含めている。 具体的には、全体的な構成を小さくして、プリント基板にして、SMDにして、ポリスイッチつけて、インターフェイスを変えて、校正方法を考えて、などなどである。 ……筐体などは考えていない。 今回はそういう取り組みの中で苦労していることの愚痴?みたいなのを書いてスッキリしておきたい。

電流が微妙に足りない!

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心臓部たる定電流回路

心臓部たる定電流回路なのだが、CC充電の終わりに近づくと相変わらず充電電流が足りない減少に悩まされている。 そう、Lチカのときにはまだ断言していなかったが、結局足りていなかった……。 ちなみに部品は変わっていて、FETがIRFML8244TRPBFTR、ショットキーダイオードがRB160M-30TRになっている。 再計算してみる。

電源5V - 終端電圧 4.35V - ダイオード降下電圧(200mA時) 0.34V = 0.31V 0.31V / (電流検出抵抗1Ω+FETのON抵抗(5V時)0.03Ω) = 300mA

足りてそうなので実際に動かしてみる。

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だいぶ厳しい

実は前の回路と違ってポリスイッチが追加されているのでさらに厳しい。困った。なんてことやってたらより性能が良いショットキーダイオードが秋月で発売された。 CUHS20S30である。部品揃えた直後に来たので割と悲しい。こちらでも計算すると、

電源5V - 終端電圧 4.35V - ダイオード降下電圧(200mA時) 0.22V = 0.43V 0.43V / (電流検出抵抗1Ω+FETのON抵抗(5V時)0.03Ω) = 417mA

行けそうだが……。

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だいぶ行けそうだがやっぱりちょっと足りない

ダイオードとFETの変更で改善しきらないならセンス抵抗を小さくすることになる。 まあ妥当なラインとして0.47-0.82Ωくらいの抵抗が欲しくなるわけだが、秋月や千石のチップ抵抗は1Ωの次に小さいのが0.1Ωしかない。 0.1だと流石にDA変換の精度的に厳しい物があるのでだいぶ困る。 Digi-Keyなどでは0.47とか0.5とかあるが、6000円以上の買い物をしないので送料を考えるとだいぶ困る。あるいは1Ωを並列にすれば0.5Ωになるがちょっと美しくない気もする。 まあ実は電池にダメージが行くわけでもないし、充電した電流容量を測らないのであればデメリットはちょっと充電時間が伸びるだけなのでこのくらい妥協しようかとも思い始めている。 並列にできるパターンだけ置いといて実際は一つだけにするとかそういうのでいいかなもう。 うーん……。

お前はリフローして良いのか?

akizukidenshi.com

この部品は表面実装なのだが、どこをどう探してもリフロー要件が書いてない。 永久磁石入ってそうだし、そういうものは暗黙の了解的にリフロー無理なんだから書かなくていいやろみたいな感じなんだろうか。 でも同じく永久磁石入ってそうなこっちの製品にはリフロー要件書いてあるし、永久磁石=リフロー不可というわけでも無い気がしてくる。 リフローできないんだったらどうせ手半田だし、手半田ならこっちの部品のほうが小さいしこっちにするんだけどという苦悩。

まあリフロー炉持ってないんで完全に皮算用なんですがね。

SMDユニバーサル基板

SMD部品が多かったので、試作にはSMDユニバーサル基板を使った。

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試作品

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右下らへんドアップ

そう、前回の記事のLEDはこれに乗っているやつである。 覚悟してたよりは大変ではなかったが、まあまあ骨が折れた。あと、どう頑張ってもこう、きれいなはんだ付けにならない。という苦悩。 他人がどうやってるか知りたくなったので作例を見たいが見つからない。実はこれで試作してる人いないのか?うーん……。